以前から思い続けていたことなのですが、昨日記事にした「加工屋さんサーチ」の終了にともなって改めて「製造業検索サイト」ついて僕が思うことをお話させて頂きます。
5年ほど前はこうした「製造業検索サイト」は数多く存在しました。主に行っていたことは、工場のデータベースと受注掲示板、発注掲示板それにそれぞれのウェブマスターが交流できる掲示板でした。ちょうど町工場のウェブサイトが右肩上がりに増えてきた頃で、世の中は不況のまっただ中。どうのようにすれば、ウェブサイトを見て貰え、仕事が受注できるかというころで、もちろん現在のSEOなどという言葉もない時です。とりあえず、人が集まりそうなところに行き、データベースや掲示板に自社の宣伝をする、非常に労力がかかることをしておりました。ちょうど駅のティッシュ配りみたいなものですね。それでも「○○のサイトを見て、連絡しました。」というお問い合わせを頂き、仕事に繋がっていました。お客様の方にしてみても、どうやって調べて良いのか分からずに、取りあえず「製造業検索サイト」で調べて工場を探すということをやられていたんだと思います。
しかし、時は過ぎ、検索エンジンの利用が高まるにつれて、こうしたサイトの利用も減少したと思われます。事実、「製造業検索サイト」は年々減少しています、某大手サイトの登録件数も頭打ち状態です。現在の「製造業検索サイト」は発注側や技術や生産力が非常に高い工場にとっては便利なサイトかもしれませんが、小さな工場で受注を受ける側にとってはあまりメリットのない場合が多いです。この理由は、合い見積もりがし易かったり、卓越した技術をもっていないと出来ない加工品などがこうしたサイトには集まってくるなどです。ですので、ふつーの工場はあまり向きませんというより受注を受けるのは難しい状態です。ホントはこうしたふつーの小さな工場が圧倒的に数で多いのですが、どうやら大手のサイトなどはこうした部分は見ないようにしているようです。
でもこのままでは、「製造業検索サイト」がメジャーなものになるとはどうも考えられません。受け側にとっても、出す側にとっても有益なサービスを考え出さないと「検索エンジン」には到底かなわないとおもいます。こうしたサイトには様々な恩恵を受けさせて頂き感謝しています。時代の流れとはいえ、なくなって行くのは非常に寂しいです。
コメント (2)
はじめまして!ネット徘徊してましてリンク飛んできましたものです(^^)
「製造業検索サイト」のお話、とても興味深く読みました☆
私のトコロもネット経由のお問い合わせや受注はあるんですけど、
アクセス解析やってましたら、製造業検索サイト(NCネットワーク等)経由は 皆無に近いです。
悪い言い方すれば、
製造業検索サイトに登録しても、今のご時世ほとんど意味がないと思えてきます。。。
google や yahoo での検索上位にくる技術(SEO対策)が、ビジネスに強いのですから、
「製造業検索サイト」は廃れていくんでしょうか…
投稿者: 鶴城屋 | 2006年09月15日 02:46
日時: 2006年09月15日 02:46
はじめまして。お返事が遅くなって申し訳ございません。。
内容にご興味をお持ち頂き、ありがとうございます。正に仰る通りだと思います。
製造業系サイトのデータベースですと掲載されている内容はウェブサイトなどに比べて非常に圧縮された形になるため、それのみをみてお問い合わせをしてきた方のお見積もりやお問い合わせから、受注に繋がる確率は非常に小さいのではないかと思っています。実際、全く異なる分野などのお見積もりが数多くありました。
このまま、同じような形態ですと「製造業検索サイト」は一般的なものにはならないと思います。発注先だけ便利な仕様はどうも気に入りませんし、皆さん少なからずそう思っていらっしゃると思います。
投稿者: アルミプラス | 2006年09月21日 16:28
日時: 2006年09月21日 16:28